渦を巻きながら崩れる荒々しい波と、遠く彼方に佇む富士の山。動と静の対比や、西洋画法の遠近法を取り入れたダイナミックな構図が特徴です。数種類の藍色を使い分けた大きくうねる波や、砕け散る波頭、大波に翻弄される船上で為す術もなく身を丸める人間が見事に描写されています。
越前和紙 生漉奉書紙
福井県越前で作られる、上質の楮を使った木版画用紙として最高級の手漉き和紙
手摺り木版画
木に彫刻された絵柄を一色ごとに手摺りで紙に色づけていく伝統的な印刷技法
葛飾北斎の代表作である「冨嶽三十六景」
場所や時間によって様々に姿を変える富士山の姿を主題として描かれました。当初は作品名の通り36図で完結する予定でしたが、人気を博したため10図が加わり計46図で構成されています。(はじめの36図を表富士、追加の10図を裏富士といいます。)冨嶽三十六景の刊行当時、北斎は72歳。高齢期においても創作への飽くなき意欲を感じさせる傑作です。
浮世絵師 葛飾北斎
江戸時代後期に活躍した名浮世絵師。卓越した描写力や発想力をもとに生涯に3万点もの作品を生み出し「冨嶽三十六景」「北斎漫画」など数多くの名作を残しました。その作風は日本だけでなく、ゴッホなどの印象派画壇の芸術家をはじめ、ジャポニズムに沸いていた19世紀の西洋の工芸家や音楽家にも大きな影響を与えました。
サイズ
画:タテ25cm×ヨコ37.5cm
紙:タテ27cm×ヨコ39cm
素材:越前生漉奉書紙
仕様:手摺り木版画 / 別途額装可(専用マット付き)
額縁サイズ:約44cm×56cm
納期:5日
明治24年に1200年もの歴史ある木版技術の流れを受け継ぐ「老舗手摺匠 竹中木版」は京都に創業し、暮らしの中に息づく多くの木版印刷に関わってきました。
そして「木版印刷をもっと楽しくおもしろくみなさんに親しんでもらいたい。」そんな思いで職人たちはこの木版画を使った商品を提案する「竹笹堂」をはじめました。